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SPring-8/SACLAを使い尽くす

RESOURCES プレスリリース

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CryoEM
2026年9月4日

細菌の外膜タンパク質を「手渡し」する分子の動きを解明
~分子シャペロンSurAとBAM複合体の4つの構造から見えた動的なタンパク質受け渡し機構~

グラム陰性細菌において、外膜タンパク質を正しく組み立てるために働くシャペロンSurAと、外膜タンパク質組み立て装置BAM複合体との動的な相互作用機構を明らかにしました。本成果は、細菌の外膜形成機構の理解を深めるとともに、SurA–BAMを標的とした新たな抗生物質の開発につながる基盤的知見を提供します。

SPring-8
2026年9月3日

リュウグウの砂に生命の材料につながる濃厚な塩水の痕跡
―太古の塩結晶とともに残された多様な窒素化合物―

小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの砂をX線や赤外線を使って分析した結果、炭酸ナトリウムや岩塩など水に溶けやすい塩結晶の周囲に、窒素を含む塩の結晶(硝酸塩)や、アンモニア、炭素と窒素が強く結びついた有機物などの窒素化合物が集まっていることを発見しました。

SPring-8
2026年8月31日

地球深部の主要鉱物は“ほぼ乾燥”していた
~深部の水の行き先が判明~

大型放射光施設SPring-8のBL04B1において、川井型マルチアンビル高圧発生装置と放射光X線を組み合わせ、地球下部マントルの主要鉱物であるデイブマオアイトの含水下の体積を、下部マントル最上部条件までの高温高圧下で精密測定しました。本成果は地球内部の物質循環と進化の理解を大きく前進させるものです。

SPring-8
2026年8月31日

準安定固体電解質が急昇温で合成できる謎を解明
~計算科学と先端測定が解き明かす、準安定相の設計原理~

次世代全固体電池の固体電解質材料「Li₃PS₄」において、最も高いリチウムイオン伝導度を持つ高温相(α-Li₃PS₄)が、なぜ急昇温プロセスによって合成できるのかという謎を解明しました。本成果は、準安定材料を狙って合成するための合理的な材料設計指針を提供するものです。

SPring-8
2026年8月27日

RASがんの増殖シグナルを"遠隔操作"で遮断する新戦略
RAFの「形」を変えて幅広いRASがんを抑える低分子化合物を開発

がんの増殖に関わるRASシグナルを新たな仕組みで阻害する低分子化合物を開発しました。本化合物は、KRAS、NRAS、HRASなどさまざまなRAS変異をもつがんに加え、既存のBRAF阻害薬に耐性を示す悪性黒色腫に対しても抗腫瘍効果を示しました。今後、幅広いRAS関連がんや薬剤耐性がんに対する新たな治療薬開発につながることが期待されます。

SPring-8
2026年8月26日

短距離秩序を利用した新しい材料設計原理を解明
― 放射光と第一原理計算で熱電材料の設計指針を提示 ―

SPring-8を利用した放射光X線回折(SR-XRD)および硬X線光電子分光(HAXPES)と、第一原理計算(DFT)を組み合わせることにより、ハーフホイスラー(Ti,Hf)NiSn熱電材料の高性能化メカニズムを、構造と電子状態の両面から解明しました。本研究成果は、熱電材料に加え、半導体や磁性材料、触媒など、幅広い機能性材料の設計・開発への応用が期待されます。

SPring-8
2026年8月24日

金属の中で“分子”が組み替わる
― 化学結合・金属性・磁性が連動する新しい電子状態を発見 ―

SPring-8 や J-PARC などの大型施設を用いた研究により、層状無機化合物 Li0.5VS2 (リチウムバナジウム硫化物)において、金属の中でバナジウム原子どうしが「分子」のように結びつき、その結びつき方が温度によって二段階に変化することを明らかにしました。今後、組成や圧力などによって原子間結合を制御することで、新しい量子材料の探索につながることが期待されます。

SACLA
2026年8月20日

フェムト秒軟X線ハイパースペクトル顕微鏡を実現
――1ショットで空間・エネルギー情報を同時取得――

X線自由電子レーザー(XFEL)の単一パルスを用いて、試料の各位置を透過した軟X線のスペクトルを同時に取得するフェムト秒軟X線ハイパースペクトル顕微鏡を開発、実現に成功しました。高速かつ不均一に変化する材料・デバイス・生体試料などを対象に、将来的な化学状態イメージングや空間的・ショットごとのXFELビーム診断への応用が期待されます。

SPring-8
2026年8月6日

分子の"集団的ふるまい"が結晶を動かす
――分子の整列と結晶の変形が手を取りあう新しい状態「協奏的超構造」を発見――

量子材料として注目されているシート状の二セレン化ニオブ(NbSe2)結晶の隙間に有機分子を挟み込んだ材料において、新しい状態「協奏的超構造(CSS)」を世界で初めて発見しました。有機分子のもつソフトな性質を量子材料に組み込む本アプローチは、温度操作で材料の状態と機能を切り替える新しいハイブリッド界面の設計につながると期待されます。